取り残された山域のすてきな山
奥秩父 藤尾山 石保戸山
気温がぐっと下がった日です。人数もちょうどよく奮発してタクシーで犬切峠まで入りました。いや、楽チン大好きなわたしたちですから。

車道からひと上がりで防火帯です。広々気分はいいのですがけっこう急です。でも葉が落ちた尾根は明るくて気分爽快です。
小刻みなアップダウンで体があたたまりました。二本楢峠からはスキーでいえば中級コースの斜度の下りです。

せっかく登ったのに、なんでこんなに下るかなー。

山を登りに来ているのに、こんな下りにはやっぱりぼやきが出てしまいます。
落葉フカフカ。ガサゴソガサゴソ。

♪丘を越え行こうよ、口笛ふきつつー♪

急斜面でさえなければ、もう楽しいハイキングです。
ワラビの枯れた葉が目立ちました。こんなに日当りのよい斜面ですから、春はワラビ採りで足が止まってしまうでしょうね。

ドライフラワーとなって落ちていた花?を拾ってみました。うん、なかなかいいかも。
休憩中、ふと横を見ると熊さんの‥でしょうか。

山頂近くで熊を目撃したという情報も得てますので、今日はばっちり熊さん対策。

アルミの食器と同じくアルミの計量カップのふたつをヒモでストックに結び「カシャンカシャン」鈴よりずっと響きます。もちろん他に人がいたら迷惑ですからやりませんが。
最後の急登を凌いでうわさに聞いていたヤブ突入で山頂のつもりでしたが、きれいにヤブは刈り取られていてなんなく暖かな石保戸山に着きました。

青空に雑木林がすてきな山頂です。ポツン、ポツン転がっている石に腰掛けて、この静けさを楽しみましょう。

人がいないせいもありますが、ここは渋くって大人のための山頂です。
心地よい陽だまりはいつまでものんびりしていたいところですが次の山、藤尾山にむかいます。

犬切峠に戻って、車道をはさんで反対側の山です。
山頂直下の急斜面。ここは往路では見上げて「ギョエー」の声があがったところです。

声に出せば楽になる?「ギョエー」「フンギャアー」 誰もいませんし好きなだけ変な雄たけびをあげて登りました。

所々猪君たちが秋の大運動会をひらいてグチャグチャな泥も混じっているので、滑らないよう注意しました。
サカサカ、サカサカ。広くて緩い斜面は、スキー初心者でも気持ちよく滑ることができそう。
あっというまに指入峠に降り立ちました。ここも感じのよいところです。

ここで二本楢峠への登りを嫌って、林道で犬切峠に出ることにしました。

指入峠から約40分の林道歩き、登りはないけれどやっぱり単調で山道のほうがよかったかも。
犬切峠でタクシーの予約電話を入れた後、藤尾山に向かいました。

雲が出てきて山は明るさがなくなってきました。
足元にはいっぱい栗が落ちています。

短いけれど急登が続き、落葉で滑らないよう登ります。
稜線に出る手前は昨日の雨でズルズルの黒土の笹の中を登ります。

いつのまにか「アラレ」がコロコロ落ちてきました。Sさんの帽子の上でコロコロ跳ねるアラレが可愛くて「今シーズンはじめての
アラレ」がうれしくなりました。

藤尾山は少し先ですが「ここがわたしたちの山頂!」の声にそんな考え方もすてきかもとUターンを決めました。
ゆっくりもと来たコースを降ります。右下に一の瀬の集落がひっそり見え、ワンちゃんの鳴き声のみがときどき聞こえてきました。

誰もいない山でした。紅葉には遅かったせいかもしれません。でもおかげで自然がたっぷり身近に感じられたような気がします。
犬切峠に戻って衣類を着込んだりしていると予約のタクシーが早めに来てくれました。

途中の柳沢峠の気温が3度と出ていましたからアラレも降るはずです。

今日一日で全員防火帯歩き?のスペシャリストになれたし、熊さんの爪あと、そこいらじゅうの鹿のフン、縦横無尽の猪の運動会跡などなど、怖いけれど自然の本来の姿に変わりつつある季節になにかホッとした気持ちになれた日でした。